2014年1月12日日曜日

2013年 映画総括!!


またまた久しぶりの更新となってしまいました。僕は相変わらず無職ですが、いろいろと生産的な活動をしておりますので、なんだかんだで、とても充実した毎日です。



さてさて、気が付いたらもう2014年に入ってしまっておりました。皆さま今年も、よろしくお願いいいたします。当ブログ、8月からはほとんど開店休業状態ですが、それでも毎日、ある程度の人数の方にはチェックしていただいているようでして、とても光栄です(あんまり更新せず、すみません)。いつもどうも、ありがとうございます。



さて、今年最初のブログは、僕の大好きな映画についてです。2012年は100本近くの観賞でしたが、実は2013年は観賞数を細かく数えておりまして、その数は合計で182本。二日に1本のペースで、いやぁ~いっぱい観ましたねぇ・・・。年を重ねるごとに、友人と会う頻度はどんどん減り、映画を観る以外の用事で街に出ることもほぼなくなり、すっかり孤独をこじらせてしまっております。昨年末のクリスマスイブも、全く用事がなく、独りで映画鑑賞でしたよ・・。映画館ではお客はなんと僕しかおらず、スケールの大きな “ぼっち” でしたが・・・。



ちなみに2012年のマイ・映画ランキングですが、昨年の発表後に他の作品をDVDでたくさん観た結果、ランキングが大きく変動しましたので、ここに訂正させていただきます!


2012年度 私的ムービーベスト10 (★は新しく入った映画)

10位   哀しき獣 (韓国)
9位  ★崖っぷちの男 (アメリカ)
8位     ダークナイト ライジング (アメリカ)
7位     ぼくたちのムッシュ・ラザール (カナダ)
6位  ★思秋期 (イギリス)
5位  ★そして友よ、静かに死ね (フランス)
4位     別離 (イラン)
3位     孤島の王 (ノルウェー)
2位  ★桐島、部活やめるってよ (日本)
1位     最強のふたり (フランス)


↑・・・豪快に変更しちゃいました。新しく潜り込んだ映画は、4本とも、すばらしく面白い作品だったのです!! この10本、作品によってはすでに旧作扱いで、大手レンタル店では100円で借りられますので、皆さんぜひ観てください!!




さて、それでは2013年のランキングですが、とりあえず言っておきたいのは、昨年は久しぶりにクオリティの高い映画と出会いまくった、素晴らしい一年だったということです。まぁ、観ている本数が過去最高なので、いい映画と出会う確率が高いのは、当たり前なのですが・・。しかしとにかく大豊作の一年で、トップ10に入らなくてもオススメしたい映画は、山ほどあります。





10位 

プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命 (アメリカ)


前作 「ブルーバレンタイン」(2011年のNO.1!!)が素晴らしかった、デレク・シアンフランス監督の待望の新作。この作品も同様に素晴らしい出来でしたが、今年は他にとんでもない作品が多すぎたための、10位です(例年ならば、3位くらいには入るレベルです)。
一人の犯罪者の “生き様” と、それを追う警察官の “生き様”。単なるクライムサスペンスではなく、人間の対比をしっかりと描いているので、心に突き刺さるものがあります。3部構成での、話の展開の仕方、盛り上げ方、収束の仕方。すべてにおいて上質です。














9位 

愛、アムール (フランス)


世界中の映画監督のなかで、僕のリスペクト・ベスト3に入る、ミヒャエル・ハネケ監督の新作。カンヌ国際映画祭パルムドール(最高賞)作品です。
妻が病に倒れたことで、穏やかだった日常が変化していく老夫婦の姿を、ただひたすらに、とことん丁寧に、描写します。彼らのアパート以外でのシーンは、ほぼありません。物語もほとんどは、ただの介護の日常です。
しかしやはりハネケ監督は、“人間” を描く、天才です。その気品や哲学に、圧倒されます。
ただしこの作品は、重たすぎてなんだか気持ちがどんよりしたので、この順位となりました。




8位 

ジャンゴ 繋がれざる者 (アメリカ)


これまた大好きな監督、ご存じクエンティン・タランティーノの新作です(僕の過去の携帯orPCアドレスのほとんどは、彼の映画の登場人物の名前からとったものです)。
相変わらずツッコミどころ満載の、アラだらけの作品ですが、カッコいい演出はいつも以上に冴えわたっております。
僕がタランティーノ映画で一番好きなのは、“役者が最高に楽しそうに演じている” こと。観ていて気持ちがいいのです。今後もこの監督は、このままのスタイルで、突っ走ってほしい!!














7位 

アンコール!! (イギリス) ※DVD購入


めちゃくちゃ泣きました。中盤くらいから、泣き所だらけで涙腺が緩みっぱなしです。これまで僕が観た中で、最高に泣いた映画かもしれません。しかしなぜ7位なのかというと、“心が震えて泣いた” というよりも、どちらかというと “泣けるようによくできていた” という印象だからです。
無口で不器用、妻以外の家族との関係もギクシャクの頑固爺さんが、妻の死をきっかけにして合唱団に入団し・・・って、ストーリーを思い出しただけでもグッときます・・・。見事にやられたなぁ。
主人公の老夫婦の関係性が素晴らしく、僕の両親にも、こんな老後を過ごしてほしいと思いました。また泣きたくなったら観ようかと、DVDを購入済みですので、二人にも観せたいと思います。














6位

おじいちゃんの里帰り (ドイツ)


半世紀前にトルコからドイツへと移住した家族が、一家そろってトルコへ里帰りするというお話。現代のその話と並行して、家族の主(おじいちゃん)であるフセインの、ドイツで出稼ぎをする決意をしてからの50年の人生が、丁寧に描かれます。
僕は旅人ですが、異国の地に初めて足を踏み入れた時のあの、不安感やとまどい、しかし自身がその地に溶け込み、現地人と仲良くなっていく流れの中での、あの高揚感や感動。そんなものを、しみじみと思い出しました。
重くなりがちな移民の問題を、カラッとさっぱり、コメディタッチに仕上げたことにも好感が持てます。愛のあふれる、いい映画です。














5位 

きっと、うまくいく (インド)


超エリート大学でハチャメチャしまくった同級生3人組の内の1人、最も型破りで自由人のランチョーが失踪し、残りの2人が彼を探しに旅をする、という物語。180分の長尺映画(インドでは途中休憩が入ります)ですが、全く飽きさせることなく、盛りだくさんでもテンポよく、一気に走り抜けます。
後述の3位の作品でもそうですが、僕は本当に、“気持ちのいい映画” が大好きなのです。そして、“頭の良い人間がやる、バカな行動” も大好き。僕も昔は、こんな友人がいっぱいいたなぁと、懐かしくもなりました。
笑って泣いて、ワクワクして。インド映画らしい満点のサービス精神で、極上のエンターテインメントに仕上がっております。














4位 

ゼロ・グラビティ (アメリカ)


クリスマス・イブに観た映画が、これです。
実は僕は、3Dで映画を観るのは大嫌いなのですが、これはあえて3Dで。そしてその選択は、大正解でした!!
これほどまでに美しい映像の作品を、僕は観たことがありません。たまたま周りに人が全くいなかったことも手伝い、本当に宇宙空間にいるような錯覚におちいるほど、素晴らしい映像美に圧倒されました。
映像のレベルの高さだけでなく、人間ドラマとしてもしっかりしています(登場人物がほとんど独りのみ、だというのに!)。文句なし!!




3位 

人生、ブラボー! (カナダ) ※DVD購入


こちらは当ブログ、2013年4月19日のエントリーで熱く語りましたので、割愛します。





2位

シュガーマン 奇跡に愛された男 (スウェーデン・イギリス) ※DVD購入


衝撃のドキュメンタリー(実話)!70年代にアメリカでデビューするも、全く成功せず、すぐに消え去ったミュージシャンのロドリゲス。しかし彼のたった一枚のレコードが、遠く南アフリカの地で伝説的な人気となり、アパルトヘイトからの解放への礎となっていた!
ロドリゲス本人は死んだとされており、彼の消息を追うのがこの映画の核です。夢に破れた、しがない男が、自身の全く知らない場所で伝説となっていることを知る。そして人生を一変させたロドリゲスが、最後に選んだ道がまた、とても素晴らしい。そんな、最高にカッコいい男の映画です。





1位

偽りなき者 (デンマーク) ※DVD購入


僕のもう一人のリスペクト監督、トマス・ビンターベア監督の作品。
一人の少女の無垢な嘘がきっかけで、社会集団のすべてから迫害されてしまう男の、その生々しさと、ヒリヒリ感がすさまじい! ホラーでもないというのに、緊張のしっぱなしで、精神が擦り減らされます!!
この監督の描く、人間の “業(ごう)”、しかしそんな人間たちを決して見捨てない、そこはかない “希望” の描写、素晴らしすぎます!
ラストも秀逸! “人間” という存在をえぐり取ったという意味では、この映画はこれまでに観た中で、最高峰。何度でも観たい作品です。

















今年のこの10作品は、すべて映画館での観賞でした。邦画は相変わらず、全然ランキングに入りませんでしたね・・・。「風立ちぬ」 や 「舟を編む」 なんかは、とてもよかったのですが。ベスト10からは漏れました。

2013年は本当に、たくさんの良い映画と出会いました。僕の大好きな監督の新作公開が多く、彼らの作品がすべて、期待通りにやっぱり素晴らしかった一年、といった印象です。


今年もいっぱい、映画を観まくりますよぉぉぉぉ!!