先週は、千葉県のほとんどの私立高校で入学試験がありました。合格した生徒は、今は 「とりあえず安心・・・」 という気持ちでしょう。しかし本当の勝負は来月、その日まではあと20日間もありません。このまま気持ちを切らさずに、よりいっそう全力で駆け抜けましょう。
さて、いきなり話は変わりますが、最近の世界的なニュースで気になることと言えばやはり、アルジェリアでの外国人人質事件です。といっても私は現在、家でテレビを全く観れず(アンテナの問題で)、この事件の情報のほとんどはインターネットで仕入れているだけでして、特別詳しいというわけではありません。よってこの事件について、私は専門家や学者のように見解を述べることはできませんので、私なりの経験も踏まえた今の気持ちを、ここに書きます。
私は、2008年~9年に世界一周をした際に、中東にも訪れています。期間としては合わせて2カ月ほど、トルコからシリア・レバノン・ヨルダン・エジプトを訪問しています。エジプトからはアフリカ大陸の上部、地中海沿いのラインを東から西へと旅する予定でしたが、リビアのビザをどうしても発行してもらえず、リビア・チュニジア・アルジェリア・モロッコには入れませんでした。
みなさんはイスラム諸国に対してどういうイメージをお持ちかわかりませんが、イスラムと聞くと”テロリスト”などという、マイナスの連想をする方も少なくはないでしょう。実際今回も、イスラム教の国で、イスラム教徒のテロリスト達の手によって、たくさんの異国人が殺されてしまったわけですし。しかし私がイスラム諸国で出会った人々は、本当にみんな信じられないほど親切で、異国から来た私を、心から歓迎してくれました。
インド等では「日本人=金持ち」からくる親切だったりもしますが、これらの国の人々はひたすらに純粋な親切。誰かに道を聞けば、ほぼ100
ただし、中東の国々で私がこんなにも歓迎されたのは、私が “日本人だから” という要素が大きいように感じました。シリアで仲良くなった現地の友人達と話していた時に実際に感じたことですが、彼らの日本に対するイメージは、ひとえに ”原爆を落とされた国”。よって彼らは、日本人は今でもアメリカを憎んでいると思い込んでおり、そこに共感があり、仲間だと信じているようでした。私はアメリカへの憎悪など持っておりませんし(不満はあれど)、それは大多数の日本人も同じかと思いますが、しかしそれを言ってしまうと、友人が私(や日本人)に敵意を覚えてしまうのではないかと思い、何も言えませんでした。
要は、イスラム諸国の人々のほとんどすべては、理由に誤解は感じるものの、日本人には非常に友好的で、親切な方ばかりだということです。イスラム諸国→テロリスト→怖い・・・ではないのです。私のイメージは、イスラム諸国→親切→素晴らしい国・・・なのです。訪問経験のある者は、全員と言っていいくらい皆、そうなっています。
そんなイスラム諸国のアルジェリアという国で起きた人質事件、何が本当の目的だったのかは諸説ありますが、とにかく私は非常に残念に思っています。一切の慈悲すらなく、たくさんの人々が殺されたことがショックですし、一部の過激派テロリストが起こした暴挙のせいで、中東諸国のイメージがまた、地に落ちたと感じます。本当に、あの国の人々は、素晴らしい方ばかりなのに・・・。
私にはアメリカ人の友人もおりますが、サダム・フセインといえば極悪独裁者、ウサマ・ビン・ラディンといえば悪のテロリスト・・・そしてそれを殺したアメリカはヒーロー。そんな考えの者ばかりです。実はフセインは多くのイラク人にとっては英雄だった、ということは知らないですし、知ろうともしません。
テロ=悪、テロリスト=抹殺するべし、こんな単純な問題ではないと、私は思うのです。イスラム諸国のテロリスト達の激しい怒りがどこから来ているのか、それを考えもせずに、ただその行いのみを責めてしまっては、何の解決にもなりません。そして今後も、永遠にテロとの戦いは終わらないでしょう。日本人、特にこれからの未来を担う若者たちには、「テロリストは許せない!」で思考を止めず、いったい何が問題なのか、なぜそのようなことが起こるのか、そこまでを考え、知ろうとする人間になってほしいと願います。
先日、シリアのアレッポという大きな街にあるアレッポ大学で爆撃があり、83人が犠牲となりました(シリアは今、内戦状態です)。実は先ほど挙げたシリアの友人とは、この大学の学生でして、何度も訪問し、たくさんの学生と交流した、私にとっては思い出の場所であります。友人達はもう卒業しているはずですので、無事だと思いますが。
アルジェリアやシリアで犠牲になった方々を追悼すると共に、イスラム諸国の安全と平和の実現を、心より祈ります。