2014年8月23日土曜日

善意の暴走。


ここ数日、テレビのワイドショーやインターネットで、「芸能人の〜〜が、スポーツ選手の〜〜が、氷水を頭からかぶった」というニュースをよく見ます。


これは、筋萎縮性側索硬化症 (ALS) という病の、研究支援への寄付を募ることを目的とし、アメリカから徐々に広まった、“アイス・バケツ・チャレンジ” という名の、慈善活動です。

ALSという難病をもっと多くの人に知ってもらうために、少しでも多くの寄付金を集めるために、世界中のたくさんの著名人たちが、この活動に参加しています。その志は、本当に素晴らしいことだと思います。


しかし僕は、反対です。この活動には、大きな違和感を覚えます。なぜ、氷水を浴びる必要があるのでしょうか? 世界には、飲み水がなくて、もがき苦しみながら困窮している人が、たくさんいます。そういった人々を救おうと、寄付を募っている団体もあります。寄付を集めるという、慈善の精神と、水を頭から浴びるという行動には、大きな矛盾があると思いませんか? もっと他に、効果的な方法はなかったのでしょうか? たとえば有名人が各々、変わった特技を披露するとか。



僕は3年前に、震災ボランティアに参加させてもらった際、期間が長かったので本部の所属になりましたが、一部の方々の行動には、本当に辟易していました。

自分が持ってきた支援物資を、許可なく被災者に配り始める者(ちゃんと順番があり、管理もしています)。

たくさんいた被災児童の、“一人にだけ” ニンテンドーDSを買い与えた者(当然、ケンカになりますし、せっかくボランティアとたくさん接していた子供たちが、以降はDSにのめりこみました)。

泥だらけの靴で、ズカズカと土足で勝手に避難所に入る者。

・・・挙げたら、キリがありません。


信頼していた仲間にも、被災者に軽トラックを寄付するプロジェクトを立ち上げた者がおり、僕も賛同して協力していましたが、いざ軽トラを寄付するという時に、そこにプロジェクトで作ったステッカーをペタペタ貼ると言う。「なんでわざわざ、そんなことするの?」と聞くと、「私たちの思いを残したいから」との解答。僕はそれが、非常に頭にきて、大げんかし、彼女とは完全に縁を切りました。



僕は、“善意の暴走” が、大嫌いなのです。「善いことをしよう」という志は、もちろん素晴らしいのですが、「善いことをしているのだから、文句は受け付けない」では、ダメなのです。

善意というものは、たくさんの配慮が必要です。柔軟な思考も必要です。善かれと思ってやってはみたが、批判意見が多かった。逆に人を、傷つけてしまった。
→・・・では、やり方を変えてみよう。
このバランス感覚が、大事なのです。


このALSの慈善活動でも、例えばタレントの武井壮は、水浴びの指名を拒否し、「この分はALSに限らない難病支援や、水不足や衛生に関する支援に回します」と表明しました。俳優の金城武は、あえて飲み水ではない排水を浴び、誰も指名せず、「チャレンジは必要ない。身の回りにいる助けを必要としている弱い立場の人々に、あなたの心からの思いやりが届きますように」と書きました。


こういう価値観、バランス感覚のある人と、僕は心を通わせたい。


インターネット上では、賛成派から否定派への意見には、「この活動を批判する奴は、心が貧しい奴だ」といった、人格否定のようなものが多い。

なんだか、タメ息が出ます・・・。



2014年6月27日金曜日

水無月の失望。


ブラジルワールドカップ、観まくっています。ここまでの48試合、見逃したのは2試合くらいですかね。今回のワールドカップは、点が入りまくりでエキサイティングな試合が多く、僕がこれまでライブで観た大会の中では、過去最高に楽しいと思われます。

大会前にも、各国の強化試合をチェックしていた(ネットで観られました)ので、6月に入ってからのこの1ヶ月、僕は完全にサッカーに支配されている状況です。全然、お出かけしていません。映画も、ほとんど観ていません。


日本代表については、別にツウぶっているわけではありませんが、これくらいの結果だろうな、と予想はしていました。本田選手の病気や首の傷跡のことも、同じくサッカー好きの友人とは報道されるだいぶ前から話題にあがっていましたし、率直に言ってこの4年間、日本と海外のサッカーのレベルの差は、むしろ大きく開いたという印象でした。日本も成長しているが、海外はもっと劇的に強くなっている、と。少し前までは海外の主要リーグの得点王ならば、だいたい20〜25得点くらいでなれましたが、最近はアルゼンチンのメッシなんて、50点ですよ、50点。次元が違います。

個人的には、今大会はイングランドに注目しており、友人にも「ベスト4には入るぞ!」と予言していました(直前強化試合の内容がよかったので・・)が、あっさりはずれちゃいましたね。しかし、アルジェリアやナイジェリアの躍進は、予想通りでした。コスタリカには、全く注目していませんでしたが。とにかく、波乱だらけのこの大会、僕はハマりまくりで、最高にエンジョイな毎日です。



しかし今朝、とても残念なことがありました。韓国がベルギーに破れ、これでグループリーグ敗退となったのですが、その後にネットを見てみると、その記事のコメント欄には「ざまぁ」「日頃の行いの結果だ」「アジアの恥」といった罵詈雑言の嵐で、韓国代表に対するねぎらいやリスペクトの欠片もありませんでした。あまりにガッカリしたので、僕はあえて「韓国を応援していたので、残念に思う」とコメントしてみたところ、それに対するリ・コメントでもクソミソに言われ。なんなんでしょう、(一部の)日本人の、このイヤ〜な感じ。

あげくの果てには、「在日だろ」や「キムチ臭い」等、僕を勝手に韓国人と認定し、どんどん増長してこの “架空の僕” をバカにしまくる。韓国を応援するのって、韓国人しかいないんですかね? まぁ、こんなのは相手にしていませんけどね。もちろん途中で読むのをやめましたよ。


僕の周りの人間には、そんなしょうもない連中はいないので、“あくまでネット内の、狂った社会の話” というのはわかっていますが。しかし一部の人間とはいえ、なんでこうなっちゃったんですかねぇ? 日本人が守るべき、大切なものを失ってしまった者が多すぎると思います。

「韓国人のここが許せない!」と言いながら、“そっちがそう来るなら、こっちも” で、同じことをしていては、何の解決になるんだ、という・・・。僕が安倍首相の靖国参拝に断固として反対していたのは、韓国政府からの嫌がらせ行為に反抗するのであれば、逆に日本政府はもっと高貴に、「こちらは相手の嫌がることはしない」を貫くことで、レベルの高い外交が実現できる、と考えるからです。



日本と韓国は、隣国ですし、歴史が歴史なので、ケンカをするのはしかたがない。これからも、お互いを本当に理解し合うことは、難しいのかもしれない。しかし、相手への最低限のリスペクトを忘れ、批判はおろか誹謗中傷をすることで自己満足の歪んだ正義感に浸り、生産的な未来を想像せず、しようともしない愚かな人間にだけは、なりたくないと僕は思います。



2014年6月12日木曜日

ワン!ダフルライフ。


先月末に、我が家に家族が増えました。



動物界 脊椎動物亜門 哺乳綱 食肉目 イヌ科 の一種。要するに、犬です。ほんのりキツネっぽくも見えますが、犬です。チワワと柴犬のミックスです。チワックス的に略して言えば、チバケンでしょうか(笑)? 



実は僕は一年ほど前から、愛犬ルディ君にもお友達をつくってあげたいな、と思うようになり、なんとなく探していたのです。ルディ君はもう4歳ですが、ず〜っっと僕だけにベッタリ寄り添う毎日で、僕以外の人間や他の動物と接する機会がほとんどなく、なんだか可哀想だな、と思いまして。それからこの一年間で5匹くらいのワンちゃんを見ましたが、やっと「この子だ!」と思える子と出会えたので、この度新しい家族として迎えました。


ミックスなので、今後どう成長するのかはさっぱり読めません。僕は別に小型犬が好きなわけではないので、ほどほどに大きくなって欲しいなぁとは思いますが。顔は生まれたての頃はまんまチワワでしたが、成長と共にマズルが伸びてきて、柴犬っぽい顔立ちになったそうです。



性別はオスで、名前は「どん」です。ボストンテリアの「ルディ」とチバケンの「どん」、犬種も名前も統一感がまるでありませんが、わざとそうしています。



ルディ君は、我が家の新しい住犬にまだ慣れきってはいませんが、ちょっとずつ自然にコミュニケーションをとれるようになってきました。どん君が来た当初は、興奮しすぎて暴れまくっていましたが。ルディ君は、人間も犬も、とにかく大好きなのです。


だいぶ慣れてきた















というわけで、僕は相変わらずの一軒家・独り暮らし。しかし2匹のカワイイ犬たちに囲まれながら、毎日楽しくワンダフルに過ごしています。



2014年5月11日日曜日

さぁさぁ、独り旅だ。


ゴールデンウィークは今年も映画ばかりだった、タクロウです。映画「アデル、ブルーは熱い色」、ムチャクチャよかったです(今のところ今年1位)。「アメイジング・スパイダーマン2」「ある過去の行方」は、かなり残念な出来でした。「アクト・オブ・キリング」にいたっては、不愉快すぎてお金を返してほしかったレベルです。

DVDでは、今さらながら「アバター」を観ました(笑)。想像していたよりは面白かったです。あとは実はまだ観ていなかった、はるか昔の名作「アパートの鍵貸します」。素晴らしいラブストーリーで、なぜ今まで観ずにいたのかと自戒の念を込め、その日は熱めのシャワーを浴びました。もちろん他にも大量に観ましたが、特に意味もなく今回は、“あ” から始まる映画だけを紹介しました。




話は変わりまして、昨日は鎌倉で大学時代の親友の、結婚式がありました。

おめでとうだぜ!!














彼と僕とは非常に気楽な関係で、面白い or つまんない、なんぞ全く気にもせず、お互いに話したいことを好き勝手に話せます。好きな人ができればすぐに報告し、ウキウキの共有。そのコとデートをすれば、ノロけ倒して呆れられ。そして結局フラレても、一緒に笑い飛ばせるという、そんな関係です。とてもいい奴ですが、皮肉や毒のバランスも僕と非常に似ており、たまったものを吐き出せる相手でもあります。よって一時期はお互い毎日のように、電話で話していました(コイビトか!)。

僕の恋愛遍歴をすべて知っているのは、彼くらいじゃないかなぁ。大学時代には、二人で1コマずつ交代し、ギャグ漫画を描くという、おかしな遊びにハマったこともありました。彼も絵が得意なのです。少なくとも挿絵のようなサラッとしたイラストに関しては、僕よりも確実にうまいです。


今までは互いに結婚をしておらず、「あいつもしてないし、俺もまだいいかぁ」という関係でもありました。彼以外に僕が今も仲良くしている友人たちは、全員とっくに結婚していますので、変な話、“最後の砦” だったわけです。それがあんなにもあっさりと、ゴールインするとはなぁ・・。運命とは、不思議なものです。


というわけで、他の友人たちの結婚式以上に、昨日は僕はしみじみと「み〜んな、行っちゃったなぁ」という気分になりました。モテる奴もモテなかった奴も、なんだかんだでみんな、とてもステキな恋人を見つけ、ちゃんと責任を持って結婚の決断をしますね。



よって今日から僕の、“独身・独り旅” が始まったわけです。誘える友人がいないので、もはや合コンにすら行けませ〜ん(笑)。こんな風に描くとセンチな気分になっていると思われるかもしれませんが、実はそうでもなく、これはこれで改めて、「よし、やったろうじゃないか」という心境です。


人からは意外だと言われますが、両親の幸せそうな姿を見て育ちましたし、僕にも結婚願望はそれなりにあるんですよ。まぁ、40の頃までにできればいいかな。その前にまずは、恋人どころか、好きになれる人から探さなきゃなぁ・・・。













2014年4月19日土曜日

いい国、台湾!!


先週〜今週にかけて、台湾に行ってきました。久しぶりの、“初めて訪問” の国です。


いやぁ〜台湾、聞いていた以上に、素晴らしい国でした。マイナスポイントを探しても、見つからないです。しいて言えば、景観としての「こりゃすげぇや!」な場所がなかったことくらいですかね。観光地としてよかった、というよりも、居心地が良すぎて、もはやそのまま住んでしまいたかったという、そんな国でした。


その理由としては、まず街がとにかくキレイなこと(衛生的に)。大げさではなく、ゴミが “全く” 落ちていません。夜市はとても活気があり、また、いたるところに屋台が出ていますが、それでもゴミは見当たらず。日本でお祭りがあれば、路上には割り箸やら紙皿やらのゴミが散乱しているもんですが・・。日本人としてのバイアスを抜きにしても、僕は日本の街のキレイさを世界有数だと自負しておりましたが、正直に言ってこれは、台湾の方が確実に上です!!















また、タバコを吸う人や、酒に飲んだくれる人も全く見当たりませんでした。みなさん、家の中で嗜んでいるのかもしれませんがね。さらに、中国では当たり前の “ツバ吐き” が、全く見られなかったこともよかったです(台湾では法律で禁止されているそうです)。僕は “タバコを吸う奴(マナーが良いなら無問題)” “道にツバを吐く奴” “ゴミをポイ捨てする奴” が大嫌いで、僕自身は人生で一度もしたことがありませんし、もし友人がそれをしようもんなら友達を辞めるレベルでの不愉快なので、これは台湾、本当に素晴らしかったです!!


そして、台湾は親日の国だとは聞いていましたが、全くその通りだったというか、むしろ台湾人は、根本的に心がキレイな人たちなのだと感じました。誰かに道など聞けばものすごく丁寧に対応してくれますし、お店でもニコニコと一生懸命に説明してくれ、結局何も買わなくても気持ちのよい「シェイシェイ!」で見送ってくれます。また、マナーの意識がものすごく高く、若者がお年寄りや妊婦さんを助けている場面も何度も見ました。本当に台湾人の優しさには、感動すら覚えましたよ! 東日本大震災で、国民全体で世界一の義援金を集めてくれたというのも、納得です(ありがとうございました)!!



あとは挙げれば、物価が安い(日本の半分くらい?)、

食がおいしい(臭豆腐もクサ旨かった)、

そこらじゅうに犬がいる (僕は生粋の犬好きなので・・)、


など、台湾を好きになった理由は山ほどあります。英語が通じる人が多いし、日本語もイケちゃう人もちらほらいるし、そもそも漢字なので僕にも意味が分かるしで。そんな特に不便のない生活ができる上に、人々のモラルレベルは日本以上に高い。そりゃあ、住みたくなっちゃいますよ!


いやホント、いい国でした(クドいですが)!! 中国とはすべてにおいて、比べ物になりません(中国は、これでよく属国扱いできるもんです)! タバコ&スマホいじり率の高さという不快ポイントのある韓国よりも、僕は好きです(もちろんそれ以外では韓国も大好きです)! 台湾へは今回もLCCで格安(片道8000円)で飛べたので、今後もまた安いチケットを見つけられれば、さらっと訪問しちゃうだろうなぁ〜。











2014年4月4日金曜日

春ですねぇ!!


気が付けば年度が替わっておりましたが、みなさま元気にお過ごしでしょうか?


僕は最近は本格的に時間に余裕ができましたので、とりあえず3月いっぱいは、遊んでばかりいました。30代半ばにしてなお、自由人という名の病をこじらせてしまっております(どうもすみません笑)。

遊んでばかり・・といっても、友人はほとんど仕事をしていますので、人と会えるのはもっぱら週末のみでして。月〜木は、僕は相も変わらずひたすらに、映画ば〜っかり観ていました。

3月だけで、50本超えちゃいましたよ(もちろん自宅観賞も含みます)。今年に入ってからの合計で言いますと、100本を超えています。このままのペースで行けば、今年の映画鑑賞総本数は400本を超えますね。一日3本なんて、ザラですし。先日は、一日で6本観ました。なんかもう、ここまで来ると周りから変な心配をされてしまうレベルです。僕は酒やタバコには一切、依存しないんですけどねぇ(タバコは吸ったことがありませんし)。映画は中毒みたいになってしまいました・・・。


というわけで、せっかくなのでここ三ヶ月の間に観た映画の中で、とりわけ面白かった作品(最近の作品のみ)をいくつかあげてみます。“×” は、“中・高生は観ちゃダメ” マークですよ。いちおう、念のため。

良かった順に書きます。


ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅 :上映中だけど終わりそう

サウンド・オブ・ノイズ :レンタル・まだ新作だと思う

愛の渦(×):上映中だけど終わりそう

新しき世界 :上映中だけど終わりそう

ダラス・バイヤーズクラブ(×):上映中

ある愛へと続く旅 :レンタル・新作

凶悪(×):レンタル・新作

ブルーノのしあわせガイド :レンタル・まだ新作だと思う

キャプテン・フィリップス :レンタル・新作

飛べ!ダコタ :レンタル・新作


「ネブラスカ」は、本当に素晴らしい映画でした。こういう人間愛にあふれた作品は、大・大・大好きです。逆に、アカデミー作品賞の「それでも夜は明ける」や、個人的に期待値の高かった「LIFE!」や「マチェーテ・キルズ」には、ちょっとガッカリしました(3本とも、いい作品ですけどね)。


今月も、「ある過去の行方」「アデル、ブルーは熱い色」「アクト・オブ・キリング」あたりは、確実に観に行きます。「アメイジング・スパイダーマン2」なんかも、観てしまうかもです。全部 “あ” から始まる映画なのは、たまたまです(笑)。



それ以外にはまぁ、近況といたしましては、


先月は、近隣中学校の卒業式に参列してきました。

おめでとう!!














教え子の晴れ姿を見るのは、いつもとても感動的なのですが、それも今年で最後ですかねぇ・・。



そして、満開の桜を見に、目黒川に行ってきました。

人が多かった・・














中目黒は、昔、恋人とよく遊んだ懐かしい街です。



他にもいろいろ出かけましたが、きりがないので、これくらいで。僕は前述の通り、普段は映画観賞ばかりですが、僕なりに充実した春を過ごしていますよ〜。


来週からは、プラっと台湾に行ってきます。僕は中国の経験は何度かありますが、台湾はまだなのです。とても親日な国と聞きますし、食が美味しいとも聞きますし、とにかく楽しみにしています!!



2014年3月11日火曜日

3年という月日。


2011年3月11日に起きた東日本大震災から、3年が経ちました。

ふしぎなもので、“あれから2年” と聞いても「ちょっと前だな」くらいにしか感じませんが、“あれから3年” と聞くと、「ずいぶん経ったもんだ・・」という気持ちになります。オリンピックやワールドカップは4年周期ですが、個人的にはこの “3年” という区切りが、時間の経過を強く感じさせるものであります。


あの記憶を風化させてはいけない、とは僕ももちろん考えます。しかし正直に言いまして、僕の頭の中では確実に薄れてきてしまっているのは、否定のしようのない事実です。現に、

2011年 
仕事を除けば、完全に震災ボランティア活動中心の生活。人間関係もボランティア仲間中心。
2012年
継続中のボランティア団体に問い合わせたことがあるくらい(結局行かず)。ボラ仲間との関係もかなり希薄に。
2013年
ボランティアへの参加、ボラ仲間との交流、ともにゼロ。

と、僕と東北の繋がりはこの3年間でゆるやかにフェイドアウトして行きました。しかし、2011年にボランティアグループの一員として出会った仲間の中には、

そのまま被災地に住み続け、いまだに復興の手伝いを続けている者(子供も産まれ、楽しくやっているようです)。

今も定期的に被災地に通い、可能な限りのサポートをし続ける者。

“地域おこし” の魅力を知り、職を辞め正式に “ふるさと大使” として、地方の発展に尽力する者。

などがいます。


すごいことだと思います。カッコいいと思います。尊敬します。僕は彼らの足下にも及びませんが、せめて “いまでもボランティアをガンガンやっている人たちがいる” ということは、皆さんに知っていただきたいと思いましたので、ここに書きました。僕はもちろんのことながら、これを読んだ方々にも、改めて “自分にも被災地のためにできることが何かないだろうか” を考えていただけましたら、嬉しいです。



震災からは3年が経ちましたが、東京オリンピックまではあと6年です。これがあと3年もすれば、数字が逆転します。その頃には、日本政府も国民も、“被災地の復興 < オリンピックの準備” になってしまっているのではないかと、とても心配です。

日本国政府には、6年後のオリンピックを成功させて国民を喜ばせるのではなく、オリンピックが開かれるまでに、どれだけ被災地が復興し、どれだけ人々の笑顔が戻ったかで、世界中を感動させてほしいと、僕は切に願います。





2014年1月12日日曜日

2013年 映画総括!!


またまた久しぶりの更新となってしまいました。僕は相変わらず無職ですが、いろいろと生産的な活動をしておりますので、なんだかんだで、とても充実した毎日です。



さてさて、気が付いたらもう2014年に入ってしまっておりました。皆さま今年も、よろしくお願いいいたします。当ブログ、8月からはほとんど開店休業状態ですが、それでも毎日、ある程度の人数の方にはチェックしていただいているようでして、とても光栄です(あんまり更新せず、すみません)。いつもどうも、ありがとうございます。



さて、今年最初のブログは、僕の大好きな映画についてです。2012年は100本近くの観賞でしたが、実は2013年は観賞数を細かく数えておりまして、その数は合計で182本。二日に1本のペースで、いやぁ~いっぱい観ましたねぇ・・・。年を重ねるごとに、友人と会う頻度はどんどん減り、映画を観る以外の用事で街に出ることもほぼなくなり、すっかり孤独をこじらせてしまっております。昨年末のクリスマスイブも、全く用事がなく、独りで映画鑑賞でしたよ・・。映画館ではお客はなんと僕しかおらず、スケールの大きな “ぼっち” でしたが・・・。



ちなみに2012年のマイ・映画ランキングですが、昨年の発表後に他の作品をDVDでたくさん観た結果、ランキングが大きく変動しましたので、ここに訂正させていただきます!


2012年度 私的ムービーベスト10 (★は新しく入った映画)

10位   哀しき獣 (韓国)
9位  ★崖っぷちの男 (アメリカ)
8位     ダークナイト ライジング (アメリカ)
7位     ぼくたちのムッシュ・ラザール (カナダ)
6位  ★思秋期 (イギリス)
5位  ★そして友よ、静かに死ね (フランス)
4位     別離 (イラン)
3位     孤島の王 (ノルウェー)
2位  ★桐島、部活やめるってよ (日本)
1位     最強のふたり (フランス)


↑・・・豪快に変更しちゃいました。新しく潜り込んだ映画は、4本とも、すばらしく面白い作品だったのです!! この10本、作品によってはすでに旧作扱いで、大手レンタル店では100円で借りられますので、皆さんぜひ観てください!!




さて、それでは2013年のランキングですが、とりあえず言っておきたいのは、昨年は久しぶりにクオリティの高い映画と出会いまくった、素晴らしい一年だったということです。まぁ、観ている本数が過去最高なので、いい映画と出会う確率が高いのは、当たり前なのですが・・。しかしとにかく大豊作の一年で、トップ10に入らなくてもオススメしたい映画は、山ほどあります。





10位 

プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命 (アメリカ)


前作 「ブルーバレンタイン」(2011年のNO.1!!)が素晴らしかった、デレク・シアンフランス監督の待望の新作。この作品も同様に素晴らしい出来でしたが、今年は他にとんでもない作品が多すぎたための、10位です(例年ならば、3位くらいには入るレベルです)。
一人の犯罪者の “生き様” と、それを追う警察官の “生き様”。単なるクライムサスペンスではなく、人間の対比をしっかりと描いているので、心に突き刺さるものがあります。3部構成での、話の展開の仕方、盛り上げ方、収束の仕方。すべてにおいて上質です。














9位 

愛、アムール (フランス)


世界中の映画監督のなかで、僕のリスペクト・ベスト3に入る、ミヒャエル・ハネケ監督の新作。カンヌ国際映画祭パルムドール(最高賞)作品です。
妻が病に倒れたことで、穏やかだった日常が変化していく老夫婦の姿を、ただひたすらに、とことん丁寧に、描写します。彼らのアパート以外でのシーンは、ほぼありません。物語もほとんどは、ただの介護の日常です。
しかしやはりハネケ監督は、“人間” を描く、天才です。その気品や哲学に、圧倒されます。
ただしこの作品は、重たすぎてなんだか気持ちがどんよりしたので、この順位となりました。




8位 

ジャンゴ 繋がれざる者 (アメリカ)


これまた大好きな監督、ご存じクエンティン・タランティーノの新作です(僕の過去の携帯orPCアドレスのほとんどは、彼の映画の登場人物の名前からとったものです)。
相変わらずツッコミどころ満載の、アラだらけの作品ですが、カッコいい演出はいつも以上に冴えわたっております。
僕がタランティーノ映画で一番好きなのは、“役者が最高に楽しそうに演じている” こと。観ていて気持ちがいいのです。今後もこの監督は、このままのスタイルで、突っ走ってほしい!!














7位 

アンコール!! (イギリス) ※DVD購入


めちゃくちゃ泣きました。中盤くらいから、泣き所だらけで涙腺が緩みっぱなしです。これまで僕が観た中で、最高に泣いた映画かもしれません。しかしなぜ7位なのかというと、“心が震えて泣いた” というよりも、どちらかというと “泣けるようによくできていた” という印象だからです。
無口で不器用、妻以外の家族との関係もギクシャクの頑固爺さんが、妻の死をきっかけにして合唱団に入団し・・・って、ストーリーを思い出しただけでもグッときます・・・。見事にやられたなぁ。
主人公の老夫婦の関係性が素晴らしく、僕の両親にも、こんな老後を過ごしてほしいと思いました。また泣きたくなったら観ようかと、DVDを購入済みですので、二人にも観せたいと思います。














6位

おじいちゃんの里帰り (ドイツ)


半世紀前にトルコからドイツへと移住した家族が、一家そろってトルコへ里帰りするというお話。現代のその話と並行して、家族の主(おじいちゃん)であるフセインの、ドイツで出稼ぎをする決意をしてからの50年の人生が、丁寧に描かれます。
僕は旅人ですが、異国の地に初めて足を踏み入れた時のあの、不安感やとまどい、しかし自身がその地に溶け込み、現地人と仲良くなっていく流れの中での、あの高揚感や感動。そんなものを、しみじみと思い出しました。
重くなりがちな移民の問題を、カラッとさっぱり、コメディタッチに仕上げたことにも好感が持てます。愛のあふれる、いい映画です。














5位 

きっと、うまくいく (インド)


超エリート大学でハチャメチャしまくった同級生3人組の内の1人、最も型破りで自由人のランチョーが失踪し、残りの2人が彼を探しに旅をする、という物語。180分の長尺映画(インドでは途中休憩が入ります)ですが、全く飽きさせることなく、盛りだくさんでもテンポよく、一気に走り抜けます。
後述の3位の作品でもそうですが、僕は本当に、“気持ちのいい映画” が大好きなのです。そして、“頭の良い人間がやる、バカな行動” も大好き。僕も昔は、こんな友人がいっぱいいたなぁと、懐かしくもなりました。
笑って泣いて、ワクワクして。インド映画らしい満点のサービス精神で、極上のエンターテインメントに仕上がっております。














4位 

ゼロ・グラビティ (アメリカ)


クリスマス・イブに観た映画が、これです。
実は僕は、3Dで映画を観るのは大嫌いなのですが、これはあえて3Dで。そしてその選択は、大正解でした!!
これほどまでに美しい映像の作品を、僕は観たことがありません。たまたま周りに人が全くいなかったことも手伝い、本当に宇宙空間にいるような錯覚におちいるほど、素晴らしい映像美に圧倒されました。
映像のレベルの高さだけでなく、人間ドラマとしてもしっかりしています(登場人物がほとんど独りのみ、だというのに!)。文句なし!!




3位 

人生、ブラボー! (カナダ) ※DVD購入


こちらは当ブログ、2013年4月19日のエントリーで熱く語りましたので、割愛します。





2位

シュガーマン 奇跡に愛された男 (スウェーデン・イギリス) ※DVD購入


衝撃のドキュメンタリー(実話)!70年代にアメリカでデビューするも、全く成功せず、すぐに消え去ったミュージシャンのロドリゲス。しかし彼のたった一枚のレコードが、遠く南アフリカの地で伝説的な人気となり、アパルトヘイトからの解放への礎となっていた!
ロドリゲス本人は死んだとされており、彼の消息を追うのがこの映画の核です。夢に破れた、しがない男が、自身の全く知らない場所で伝説となっていることを知る。そして人生を一変させたロドリゲスが、最後に選んだ道がまた、とても素晴らしい。そんな、最高にカッコいい男の映画です。





1位

偽りなき者 (デンマーク) ※DVD購入


僕のもう一人のリスペクト監督、トマス・ビンターベア監督の作品。
一人の少女の無垢な嘘がきっかけで、社会集団のすべてから迫害されてしまう男の、その生々しさと、ヒリヒリ感がすさまじい! ホラーでもないというのに、緊張のしっぱなしで、精神が擦り減らされます!!
この監督の描く、人間の “業(ごう)”、しかしそんな人間たちを決して見捨てない、そこはかない “希望” の描写、素晴らしすぎます!
ラストも秀逸! “人間” という存在をえぐり取ったという意味では、この映画はこれまでに観た中で、最高峰。何度でも観たい作品です。

















今年のこの10作品は、すべて映画館での観賞でした。邦画は相変わらず、全然ランキングに入りませんでしたね・・・。「風立ちぬ」 や 「舟を編む」 なんかは、とてもよかったのですが。ベスト10からは漏れました。

2013年は本当に、たくさんの良い映画と出会いました。僕の大好きな監督の新作公開が多く、彼らの作品がすべて、期待通りにやっぱり素晴らしかった一年、といった印象です。


今年もいっぱい、映画を観まくりますよぉぉぉぉ!!