2013年4月19日金曜日

素晴らしい映画に出会った!


新学期が始まり、最近は生徒たちの学校生活がドタバタしていたようですが、ここ数日は、ようやく落ち着いてきた印象です。しかし近隣の中学校では、来月に修学旅行があるところが多く、中3生はこれからますます盛り上がることでしょう。


先日の決起集会でも話しましたが、中3生の1学期は、とにかく勉強の習慣を確立させることが大切です。さすがに修学旅行先では勉強する時間はないでしょうが、それ以外の通常の日々は、どんな日でも、何があっても、必ず勉強をしましょう。“昨日は5時間勉強したので、その分今日はやらなくてもいいや~” というような、日によって勉強量にバラつきがあることもよくありません。「毎日必ず、最低○時間は勉強する」 という自分ルールを作り、それを守り続けましょう。




さてさて話は変わりまして、今回はまた僕の趣味である映画鑑賞の話ですが、先日、久しぶりにマイ・フェイバリット・リスト入りした作品がありました。カナダの映画で、“人生、ブラボー!” という作品です。



















人生がブラボーというよりも、この映画自体が、サイコーにブラボー(素晴らしい)でした! おそらく当ブログの閲覧者には中学生が多いでしょうから、この映画のあらすじは少々書きづらいのですが・・・(PG12やR15指定の映画ではないですよ)。



主人公のダヴィッドは、仕事はろくにできず、借金まみれで、恋人からも愛想を尽かされるような、とことんダメな中年男。しかしとある理由から、実は彼には533人もの子どもがいる、ということが判明します。


フィクションをリアル目線で考えるのもなんですが、実際にいきなり自分に533人も子どもがいることがわかったとしたら、それはもうどうしようもないですよねぇ・・・。何もできないどころか、どうしたらいいのかさえわからない(笑)。しかしダヴィッドは、、“自分が父親である” ことを隠しながら、その子ども達一人ひとりとの交流を開始します。そして、彼らに起こる様々な問題を、解決しようと努めます。子ども達の中には、プロサッカー選手もいれば、麻薬中毒者もいれば、障害を持つ者もいる。そんな子ども達のことを、彼にできる範囲内ではありますが、彼なりに一生懸命にサポートします。



子ども達は、ダヴィッドが父親であるとは知らずに、まだ見ぬ(と思っている)父親の身元開示を求めて、集団提訴します。それに対してダヴィッドは、子ども達に自分の正体を明かすべきか、と悩みに悩みます。



・・・まぁもちろん全てを書くつもりはないので、映画のストーリー紹介はこのくらいにしますが、僕はこの映画を観始めて、開始10分ほどが経過した時点で、「こいつは大当たりだ!」 と確信しました。それぐらい、魅力的な空気のある映画で、ストーリーにもキャラクターにも、惹きつけられるものがありました。

ダヴィッドと子ども達とのやりとりの中で、この映画を観る者(僕)たちは、彼が持つ素晴らしい魅力に気付きます。嫌な性格の人間が、だんだんと良い心を持つようになる・・・という、よくあるパターンではないですよ。ダヴィッドは本当にダラしのない男ですが、人に対してはいつでも、誰に対しても人一倍優しく、そして誰からも愛される人間なのです。



僕はここで人間をケーキに例え、それを強引に4パターンに分けてみます。

①外のクリーム:おいしい 中のスポンジ:おいしい
②      クリーム:不味い          スポンジ:おいしい
③      クリーム:おいしい        スポンジ:不味い
④      クリーム:不味い          スポンジ:不味い

もちろん、クリームは表面上の人間性(そとづら)、スポンジは内なる人間性(心根)の例えです(説明するのなら、わざわざケーキに例えた意味がありませんが)。


この4つでは、僕が好きなケーキは確実に②です。①は万人受けはするのでしょうが、僕個人としてはあまり好みではありません。逆に一番、避けたいのは③。④は③よりわかりやすいので、僕としては実はけっこう、嫌いじゃなかったりします(変な話ですが)。


昨年の私的ベスト1映画の “最強のふたり” の主人公ドリスもそうでしたが、僕はこのダヴィッドのような、“一見するとダメダメな奴だけれど、心根だけはしっかりしている人間” が大好きなのです。そして自分も、そんな人間になりたい。そのために必要なもの、・・・ダヴィッドやドリスの心の中に確実に存在していたもの・・・それはやはり、

“人間が好き”

という気持ちです。



ダメダメ(表面)を目標にすると言うのはおかしな話かもしれませんが、僕は 「表面をないがしろにしてもいいので、とにかく内面の味を大切にしたい」 と思っているということです。しかし残念ながら、そもそも僕のクリームはクセのある味ですので、その不味さで敬遠してしまい、スポンジまでたどり着いてくれない人が多いようですが・・・。



ちなみにこの映画、たまたまなのか、劇場には観客が僕しかいませんでした。ワーナーマイカル・ユーカリが丘さん、こんな無名の、しかし素晴らしい映画を上映してくれて(儲からないでしょうに)、どうもありがとうございます!



0 件のコメント:

コメントを投稿