2012年6月26日火曜日

旅の醍醐味!


昨日(もう一昨日ですね)はまた、独りで映画を観に行きました。高校・大学時代に仲の良かった友人たちのほとんどが結婚をしてからは、僕の休日はこうして “誰とも会わない” ことばかりですが、こんな生活にはもう、すっかり慣れてしまいましたね・・・。



今回観たのは、“星の旅人たち” という映画です。このブログを読んでいただいているのは千葉県の方が多いと思いますが、いつも県内では上映していない映画ばかりを紹介してしまい、どうもすみませんです。













映画は、世界を放浪中の息子が事故で亡くなり、その遺志を継いで、彼の父親(60歳くらい?)が代わりに旅をすることになる、という物語です。




個人的には、映画の冒頭、息子が父親の反対を押し切って旅に出る決断をするという回想シーンで、いきなりウルッときてしまいました。なぜならそれは単純に、自分の過去とダブってしまったからです。僕の両親は反対どころかむしろ賛成をしてくれましたが、僕が「この世界をこの眼で見る!」と決断した、あの時の熱い気持ちが鮮明によみがえりました。



映画はまるでドキュメンタリーのような、とてもリアルな演出で、僕も実際に一緒に旅をしているような、そんな錯覚を覚えるつくりでした。よっていわゆる映画的な、稀で極端な出来事は全くなく、ハプニングも普通に旅をすれば起こりうるレベルのものばかりで、元旅人の僕としては、「わかる、わかる」の連続でした。



何より良かったのは、主人公の旅を決して “自分探し” な空気にせず、人生とは・・的な説教くささや面倒くささも、スッキリと排除していたところです。出会いと別れを繰り返し、旅の友との再会に喜び、夜はみんなで酒を飲んで語り合う。僕が経験した旅、そのまんまです。この映画の主要登場人物の旅の目的は、“ダイエット” “禁煙” などとステキなものばかりで、これまたリアル。そして結局、誰一人としてその目的を達成できない(笑)。やっぱりいいなぁ、こんな旅。




「“自分探し“の旅です」とか言って自分にウットリしてしまうのは、日本人くらいなものです。僕も 「なんで旅に出たの?」 といまだによく聞かれますが、その答えはズバリ、「おもしろそうだったから」 です。「旅をして得たものは?」 との質問には、自信を持って 「おもしろかった経験、のみ!」 と答えます。“自分” なんか探している暇があるのなら、一つでも多くのおもしろい経験をする。それが僕の、旅のポリシーです。



もう一つリアルだったのは、“別れ方”。この映画の主人公は、一緒に行動を共にする旅仲間が最終的には4人になりますが、あんなに長く喜怒哀楽を共に旅をした仲間たちが、なんともあっさりと解散します。これまた日本人にはあまりない感覚ですが、僕が出会い、行動を共にしたたくさんの仲間たちとの別れも、本当にあっさりとした気持ちの良いものでした。それは何というか、「さようなら」の悲しみよりも、「いつかどこかで、また会おう!」の感動が勝っている、そんな感覚でした。




旅は、素晴らしいです。


学習塾の教室長という立場にありながら、おかしな発言かもしれませんが、生徒達には “ただ勉強ができるだけ” の人間にはなってほしくないと、僕は心からそう思っています。



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